第8回「イタリア概論 北部 中部」では以下の内容を学んでいきます。
=「イタリア概論 北部 中部」で扱う主な内容=

イタリアワインの歴史
主なブドウ品種
ワイン法と品質分類
北部イタリア各州の特徴
・ヴァッレ・ダオスタ州
・ピエモンテ州
・リグーリア州
・ロンバルディア州
・トレンティーノ・アルト・アディジェ州
・ヴェネト州
・フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州
・エミリア・ロマーニャ州
【Point】全20州を包括的に捉え、地理関係と多様さを合わせて覚える

・イタリアは全20州を「北部」「中部」「南部」に分けて地理関係を完璧に覚えることが必須!
・イタリアの規模をイメージする。面積は日本の約8割、人工は6000万人強。(日本は1億2000万人)
・イタリアワインは「複雑で難しい」と捉えがちだが、本当の面白さはその「多様性」にある
・南北1,300kmに広がる国土。首都のローマは北海道の釧路、イタリア最南端は東京と北緯が同じ。北大西洋海流やアペニン山脈、などの影響により、気候条件もさまざまで、アペニン山脈がわける「東のアドレア側」と「西のティレニア海側」で気候が異なる。
【Point】D.O.C.Gはまず、ロンバルディア州の5つを覚える
・70以上あるD.O.C.Gをすべて覚えるのは大変と思うかもしれないが、強引な暗記をしなければ決して難しくはない。頑張って覚えなくてはならない暗記部分は20ヶ所程度。D.O.C.Gの暗記には単語帳が必要不可欠!
また、最初に覚えるべきD.O.C.Gはロンバルディア州の5つ!
◎フランチャコルタ
→シャルドネ、ピノ・ネーロ、ピノ・ビアンコを使った、瓶内二次発酵のスプマンテ。
◎オルトレポ・パヴェーゼ・メトド・クラッシコ
→ピノ・ネーロ主体。瓶内二次発酵のスプマンテ。
◎ヴァルテッリーナ・スペリオーレ
→キアンヴェナスカ主体で5つのサブリージョンがある
◎スフォルツァート・デッラ・ヴァルテッリーナ
→キアンヴェナスカ主体。スフォルツァート=陰干しブドウから造られる辛口
◎モスカート・ディ・スカンツォ
→陰干しブドウを使う。アルコール度数は17%以上
【最終チェック!】「イタリア概論 北部 中部」の「SASAKI’sEYES」

・イタリアワインの歴史は古代からあったが、中部はエトルリア人、南部はギリシャ人が醸造技術やぶどうを持ち込んだ ・原産地呼称法が制定された年は他国と比較して覚える ・イタリアは固有品種がとても多い。他にも着の固有品種が多い国は「ギリシャ、ポルトガル、ジョージア」 ・ブドウ品種「トレッビアーノ」は各地で個性の違う品種が多数ある。全て同じとみなす場合もあるが、ソムリエ教本においてはそれぞれ違う品種として紹介されている →フランス:1935 →イタリア:1932 (イタリアのほうがはやい) ・イタリアの新酒「ヴィーノ・ノヴェッロ」の条件をおさえる。解禁日はセットで覚えよう →ヴィーノ・ノヴェッロ(伊):10/30 →ボージョレ・ヌーヴォー(仏):11月第3木曜日 →デア・ノイエ(独)11/1 →山梨ヌーヴォー(日本)11/3 ・陰干しブドウを使うワインの名称の特徴や製法をおさえる(パッシート、レチョート、ヴィン・サント、アマローネ、スフォルツァート) 〜ヴァッレ・ダオスタ州〜 →面積、人口、ワインの生産量ともに最小の州 →D.O.C.Gはなく、D.O.PワインはD.O.C1つのみ 〜ピエモンテ州〜 ・イタリア王国最初の首都。シチリア州についで第2の面積。トスカーナ州と並んで二大銘醸地とされている ・D.O.C.Gは17と最多。 ・主要ブドウ品種は「ネッビオーロ、バルベーラ、ドルチェット」 ・最も優れた畑にはネッビオーロ、地元の消費用ワインとしてバルベーラ、安い価格帯の量販ワインがドルチェットの傾向 ・ネッビオーロのシノニム=北ピエモンテでは「スパンナ」、ロンバルディア州では「キアンヴェナスカ」 ・バローロ=「ワインの王であり、王のワインである」 ・バルバレスコ=「バローロの弟、ピエモンテの女王」 〜リグーリア州〜 ・D.O.C.Gなし。他にD.O.C.Gがない州は4つ。 →ヴァッレ・ダオスタ州 →リグーリア州 →トレンティーノ・アルト・アディジェ州 →モリーゼ州 ・イタリア最大の港町である州都ジェノヴァをはじめとして、自然に恵まれた観光地、世界遺産のチンクエ・テッレが有名。 ・耕作可能な土地は少ない。生産量はヴァッレ・ダオスタ州についで少ない 〜ロンバルディア州〜 ・生産地は大きく分けて3つ →「ヴァルッテリーナ」「フランチャコルタ」「オルトレポ・パヴェーゼ」 ・ネッビオーロのシノニム=北ピエモンテでは「スパンナ」ロンバルディア州では「キアンヴェナスカ」 ・ミラノ風サラミやミネストローネ、コートレッタ、オッソブッコ、ゴルゴンゾーラなど、日本でも馴染みのある地方料理や食材がたくさんある。 ・D.O.C.G全て覚えるのなら、まずはロンバルディア州の5つを覚える。 ・フランチャコルタは「シャルドネ、ピノ・ネーロ、ピノ・ビアンコ」 〜トレンティーノ・アルト・アディジェ州〜 ・イタリア最北、オーストリア、スイスと隣接。北部のアルト・アディジェはドイツ語圏、南部のトレンティーノはイタリア語圏に分かれている 〜ヴェネト州〜 ・ブドウの絞りカスで造るグラッパが有名。 ・ヴェローナは「イタリアワインの首都」と呼ばれている。ヨーロッパでも屈指のワイン見本市 ・D.O.C.Gの数は14。ピエモンテ州についで2番目に多い。 ・ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州にまたがる呼称は「D.O.C.G Lison」と「D.O.C.G Prosecco」の2つをおさえる。 〜フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州〜 ・生産量の77%が白ワイン ・生ハムのプロシュートで有名。 ・フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州=「甘口」と覚えておこう 〜エミリア・ロマーニャ州〜 ・ボロネーゼや生ハムのメロン添え、ラザーニャ、パルミジャーノ・レッジャーノなど、日本でも馴染みのある食材や料理が多い ・ランブルスコ・ディ・ソルバーラは辛口のコーラのような味わい。アメリカ市場で成功をおさめている。
【次回講義】
次回は第9回「イタリア南部」です。
→第7回「ローヌ、ラングドッグ・ルーション、プロヴァンス、コルシカ、南西地方」をおさらいする
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