ソムリエ試験の概要

【ワインの専門家】ワインエキスパートとはどんな資格?

ワインの専門家「ワインエキスパート」とは、ソムリエとは違いレストランでサービスなどをしません。ワイン愛好家のための一般社団法人日本ソムリエ協会が認定する20歳以上であれば誰もが受験可能な資格です。 

ワインが大好きなあなたはもっと知識を深めたいと思っていませんか?それならば「ワインエキスパート」がおすすめです。 

本記事では「ワインエキスパート」の資格について、合格までのプロセスをご紹介。難易度や費用など詳しくお伝えします。 

ワインエキスパートってどんな資格? 

一般社団法人日本ソムリエ協会が認定する「ワインエキスパート」の資格試験。20歳以上の方ならば誰でも受験が可能です。 

「ワインエキスパート」の資格は日本のワイン普及のために1996年にスタートしました。 

2024年現在、約39,719人が取得されており、そのうち女性は約43%と人気の資格となっています。 

ソムリエ・ワインエキスパート呼称資格認定試験 

https://www.sommelier.jp/exam/exam_guidance_detail2.html

同主催の「ソムリエ 」 資格とは 

ソムリエの職務が本職(主たる職業・職務)であり、全収入の60%以上をソムリエの職務により得ている ことが必須条件となります。 

ソムリエの職務とは酒類・飲料を提供する飲食サービスや酒類・飲料の仕入れなどアルコール飲料に関わる全般の職務を指します。 
  

※一部一般社団法人日本ソムリエ協会HPより抜粋 https://www.sommelier.jp/exam/exam_guidance_detail2.html

上記の職務を就労時間90時間以上の勤務で通算3年以上経験していることが必要です。 

 「ソムリエ 」 はプロフェッショナル向け。エキスパートは愛好家向けの資格と言えます。 

現在日本で取得できるワインに関する認定団体は以下の5種類あります。 

  1. 日本ソムリエ協会(JSA)ワインエキスパート、ワイン検定 ブロンズクラス/シルバークラス 
  1. 全日本ソムリエ連盟(ANSA)ワイン検定 1級/2級/3級 
  1. 日本ソムリエ協会(JSA) 
  1. ワインコーディネーター 
  1. WSET(Wine & Spirit Education Trust) 

日本の最も有名なワインに関する資格は、一般社団法人日本ソムリエ協会(JSA)が認定する「ソムリエ」資格です。世界ソムリエコンクールで優勝した田崎真也氏が会長を務めています。 

受けてみたい!ワインエキスパートの試験内容とは? 

「ワインエキスパート」資格の試験内容は二次試験まであります。 

一次試験ではワインを主とするアルコール全般の専門知識やワインにまつわる食の知識。二次試験ではワインのテイスティング能力が審査されます。 

一次試験(7月~8月) 

  • 筆記試験の選択問題(CBT方式) 

※CBT方式とはパソコンを使った試験方式マウスやキーボードを使って選択肢を選んだり、答えを入力したりして解答します。回答者ごとに問題が変わりより幅広い知識が必要 

  • ワインと飲料の必須知識、公衆衛生の知識について 

二次試験(10月) 

  • ワインテイスティング 4種銘柄 
  • ワイン以外の酒類 1種

合格発表 

  • 試験後の約2週間後 

いくらかかるの?ワインエキスパートの受験費用 

ワインエキスパート受験の申し込みをしたら受験料の準備が必要です。 

一次試験は2回まで受験が可能で『会員』と『一般』では費用が異なります。 

会員とは日本ソムリエ協会会員。 

入会には別途費用が必要です。27歳以下の方は初年度の入会金・年会費が無料。この機会に入会しても良いでしょう。 

最新2024年の受験料をお知らせします。 

一次試験から受験される方 

  • 1回受験 29,600円(一般) 20,380円(会員) 
  • 2回受験 34,440円(一般) 25,220円(会員) 

過去5年以内に一次試験を通過している場合は二次試験から受験が可能となります。 

二次試験から受験される方 

  • 14,210円(一般) 7,300円(会員) 

ワインエキスパートの勉強方法は? 

「ワインエキスパート」資格を取るには2つの方法があります。 

独学で勉強する 

ワインエキスパート受験に申し込むと「ソムリエ教本」が送られてきます。一次試験の対策はこの教本を繰り返し読み込んで把握することです。 

その後、問題集など実際に問題を繰り返し解きながら知識を増やしていきましょう 

一次試験の勉強と並行して二次試験のテイスティング技術も高めていきましょう。 

テイスティング技術は短期間で上達するものではありません。毎日コツコツとブラインドテイスティングに取り組んで下さい。市販のテイスティングキッドなどを活用すれば、十分にテイスティング技術は身についていきます。 

又、独学で不安がある場合は、テイスティングだけワインスクールの単発講座を受けると安心です。 

一次試験突破には試験に慣れておく必要があります。教本の内容を暗記するだけでは難しいでしょう。 

実際の試験は120問の選択形式。おすすめは過去問題集3年分を繰り返し解いて出題傾向や自分の苦手な項目を知っておくことです。復習は苦手な箇所を重点的に学習すれば合格へ近づいていきます。又、模擬試験に申し込むのもひとつの方法です。 

ワインスクールで勉強する 

ワインスクールは家事や仕事で忙しい方にぴったり。スクールに通う時間を確保すれば効率的に学習をすすめることができます。講師はプロで活躍している現役講師もいるので、合格へのノウハウをカリキュラムで学べるのは強みです。 

ワインテイスティング講座ではワインの味わいの表現、品種の個性やヴィンテージの違い、産地特性など必要なことが体系的に学べます。 

ワインエキスパート試験ではワイン以外の出題もあります。スピリッツやリキュールなど家庭ではできないテイスティングも充実しています。 

ワイン エキスパートの難易度と合格率はどれくらい? 

ワインエキスパート試験の合格率は低くなっています。日本ソムリエ協会発表の合格率をみてみると過去5年間平均で約39%です。特に昨年は約41.9%と高くなっています。

※日本ソムリエ協会公式HP 資格保有者・合格率一覧[PDF]

まずは一次試験突破を目指しましょう。ワインエキスパートの一次試験のボーダーラインは正解率70%位。二次試験に落ちたとしても翌年から3年間は一次試験免除で受験が可能です。 

そして資格取得の為のワインエキスパート試験対策講座は15〜20回、約50時間の講義。 国家資格などにくらべれば比較的取得しやすい資格です。 

一次試験突破のために知識ゼロからのスタートであればワインスクールなどを活用しながら約1年。飲食店従事などである程度の知識があれば半年程度をめやすに勉強をすればいいでしょう。 

まとめ 

毎年受験者数がふえているワインエキスパートの資格。 

ソムリエ同等の知識と技術を持ち合わせた資格です。趣味を飛び越えた人生で活かせる資格と言ってもいいでしょう。 

あなた自身や友人などのワイン選びも楽しくなるでしょう。 

ワインは星の数ほどあり、国別や品種別の理解が深まればより良いワイン選びができるばかりではありません。ワインを通した仲間やそのコミュニケーションで人生が豊かになります。 

もしあなたがワイン好きならば、この機会にワインエキスパート資格にチャレンジしてはいかがでしょうか? 


ライター 鎌田 陽(かまだ ひかる)

元ホテルマン。レストランを中心にソムリエとして勤務。ワインに関わって約10年、メーカーズディナーなどのイベントを企画・開催「ワインは人を幸せにする飲み物」をモットーにフリーランスライターやインポーターとして活動中!

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