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特殊なワインが面白い!

白ワイン・赤ワイン・スパークリングなどワインの種類は様々ですが、その他のワインと言えばどの様なものがあるでしょう?
シェリーやポートワインといった酒精強化ワインや、ソーテルヌに代表される貴腐ワインなどがあります。
今回は「ワイン」と呼ばれるものの中で、世界各国の特殊なワインの魅力をご紹介します。日常のワインに加えて時には特殊なワインを楽しむことで、ちょっとした話題になりますので、是非探してみてください。


   目次
   ・特殊なワインってどんなもの?
   ・特殊なワインをどんな時に、どうやって楽しむ?

特殊なワインってどんなもの?

※本記事では、ブドウ原料とした果実酒にリキュールやハーブなどを加えて味わいや風味を加えるワインや、赤・白といった通常の色合いではなく特殊な色のワインも「特殊なワイン」として記載しております。

それではさっそくご紹介をしていきましょう。

レッチーナ

ギリシャの伝統的なワイン。松から分泌される天然樹脂の松脂(マツヤニ)の風味がついてジンのような独特な爽快感があり、今注目されているワインです。

古代ギリシャ時代にワインを運ぶ陶器の容器「アンフォラ」がありました。ワインを守るために蓋を密封する必要があり、その時に使われたのが松脂。その香りがワインに移った、もしくは混入した事が始まりと言われています。

アンバーワイン

ジョージアの白ブドウを使ったオレンジ色のワイン。白ブドウを果皮や種子ごと発酵させる、赤ワイン同様の造り方をします。果皮の成分が抽出されるので、少し苦みが感じられ独特の旨味があります。ジョージアではブドウを漬け込む時間が非常に長いため美しい琥珀色(=アンバー色)となることから「アンバーワイン」と呼ばれています。

アマローネ

イタリアのヴェネト州の陰干しブドウから造られる伝統的な赤ワイン。水分を飛ばしてレーズンのようになったブドウを絞り、辛口に仕上げます。非常に力強い味わいがあるワイン。

ヴァン・ジョーヌ

フランスのジュラ地方特有のワイン。ジョーヌとは「黄色」。シェリーのような熟成感があり、クルミやナッツのような香ばしさとはちみつのようなエレガントな甘い香りを持ちます。
サヴァニャンというブドウを使いワインを造り、液面に酵母の膜を発生させ、そこから故意にと酸化させる特殊な製法で独特の風味を造りだします。

シェリー

スペインのアンダルシアで造られる酒精強化ワイン。甘口から辛口まで様々な味わいがあり、ファンも多くいます。酒精強化とはブランデーやリキュールを添加してアルコール度数を高める製法。シェリーの場合はブランデーを添加して樽で熟成。ワインの液面に酵母の膜を作り、独特の風味を持たせています。

ポートワイン

ポルトガルの高アルコール甘口ワイン。発酵途中でブランデーを添加し、甘みを残した酒精強化ワインとなります。明治時代の日本でも人気があった「赤玉ポートワイン」と同じ造り方。甘美な味わいで濃厚な香りは人々を癒してきました。

貴腐ワイン

フランスのソーテルヌ地方が有名な極甘口ワイン。ブドウ果実の表面に特殊な貴腐菌のついたブドウを使用して造られます。貴腐菌のついたブドウ果実は水分が少なくなり糖度が上昇。極甘口のワインが出来上がります。特別な気候条件下でしか栽培が出来ず、かつ生産量も少ないことから超高級ワインの分類。

アイスワイン

主にドイツやカナダなどで造られる極甘口ワイン。ブドウ果実が実ったまま冬季を迎えて、自然に凍った時に収穫します。果実の糖分が凝縮した果汁なので甘味が強く濃厚。貴腐ワインよりはサラッとした印象があります。特別な条件下でしかできない希少なワイン。人工的に凍らせて造る「クリオ・エクストラション」という製造方法でも造られています。

ベルモット

フランスやイタリアを中心に生産される香りを付けたワインです。「フレーバードワイン」の分類。ニガヨモギなどのハーブやスパイスにより味付けをされて製造されています。主にカクテルの材料として有名。

カラーワイン

フランスのプロヴァンス地方の青いスパークリングワイン「ラ・ヴァーグ・ブルー」やオーストラリアの紫色の白ワイン「パープルレイン」など特殊カラーのワインもあります。着色料や天然成分など着色過程は様々。

特殊なワインをどんな時に、どうやって楽しむ?

特殊なワインは、そのまま飲んだり食前酒や食後酒としてして嗜まれています。また、カクテルにリキュール的として使用されることもあり、その楽しみ方は様々。食前のタイミングでは辛口のドライな特殊ワインがよく合います。ドライシェリーやヴァン・ジョーヌなど食前酒として楽しめます。

食前にはカクテルという選択もあります。ベルモットやポートワインをソーダで割るだけでも十分美味しく楽しめます。レッチーナなどは魚介類やハーブの効いた料理などによく合い、食前から食中にかけても合うワインです。

食後酒としては赤ワインや甘口ワインがおすすめ。
貴腐ワインやアイスワインは最後のデザートワインとして最高。
ポートワインや甘口シェリーなどは食事のあとゆっくり楽しむのが素敵ですね。

スパークリングワインや白ワインや赤ワインなどのスティルワインの他に、特殊なワインを取り入れることで、きっと贅沢なひと時になるでしょう。

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