BlindWineTastingに出演されているテイスターの皆さんは、どんな経緯でブラインドテイスティングの世界に足を踏み入れたのか?
そして普段どんな風にワインと向き合っているのか……
気になる素顔に迫ります!
今回ご紹介するテイスターはブリークリー美香さん。
第6回J.S.A.ブラインドテイスティングコンテストでは準優勝を獲得し、
「ブラインドテイスティングクイーン」として活躍されている方です!
そんなブリークリー美香さんにブラインドテイスティングに関わるいくつかの質問にお答えいただきました!
● インタビュー【ブリ―クリー美香さんへ10の質問】
Q.ワインを好きになったきっかけを教えてください。
A.最初は、ビールが苦手なので他に食中に何か飲むものを、とワインを頂いたのが飲み始めたきっかけでした。あまりに知識が無いのでソムリエの方に伺うのは恥ずかしく、ワインリストを見てもチンプンカンプンで、適当に頼むと思っていたお味ではなかった、ということが少なくありませんでした。
ワインを頂く機会が多かったので、せっかくなら飲んでいるワインがどんなものなのかを知ってみたい、と勉強をはじめることと致しました。勉強を進めると産地やヴィンテージなどからどのようなワインなのかが想像できるようになり、「本当にワインって美味しいな~」と思えるワインと何度も出会ううちに気づくとワインが大好きになっていました。 勉強することによってソムリエの方に相談しやすくなりましたが、全く知識がなかった時こそソムリエの方に相談すべきだったなと今では反省しています。
Q.ブラインドテイスティング歴は何年ですか?
A.3年です。
Q.ブラインドテイスティングに興味をもったきっかけを教えてください。
A.ワインエキスパートの資格を取得した後、勧められて最初に出場したスクールの大会で予選を突破でき、運よく2度目も突破できてから色々な勉強会にお誘いいただけるようになったのが勉強を始めたきっかけです。
Q.毎日ワインを飲んでいますか?
A.ほぼ毎日外食でして、外食時には飲んでいます。 在宅の日は、大会前には猛特訓致しますが、それ以外家で一人でワインを飲むということはありません。平たく言えば、ほぼ毎日飲んでいる、ということでしょうか。
Q.ブラインドテイスティングの練習頻度はどのくらいですか?
A.大会前は週に一度、色々な会にお誘い頂くとそれ以上の時もありました。
今は今秋ボルドーで開催されます世界ブラインド・テイスティング選手権に向けて、普段の国内のブラインドテイスティングの大会とはまた少し違ったアイテムでほぼ毎週練習の予定です。不器用な私は同時に二つのことが進められず、国内の大会で出るようなワインでの練習をしばらくしていないので、わからなくなっていないか心配です。
Q.どのように練習することが多いですか?
A.参加者で赤白一本ずつを持ち寄り、それを同じ形状のペットボトルにうつし、シャッフルして自分のがどれかわからない状態にして順番に3分間で回答しています。
一通りテイスティングしてから、まず「自分の持参ワインはどれだったでしょうかクイズ」をするのですが、トップテイスターの方達でも自分の持参ワインを外すことがあったり、同じワインに複数手が挙がったりで楽しいです。答えは紙に書き、折りたたんで底面に貼っています。練習会には、今の自分の課題となる品種を持参することが多いので、このやり方ですと自分のワインにもブラインドで挑戦できます。
ペットボトルは、720mlの野菜ジュースのものですと、750mlのワインがちょうどギリギリ入り、お勧めです。余ったワインは冷蔵庫で横にして保管できるのも便利です。
Q.ブラインドテイスティングの際、常に心掛けている事はなんでしょうか?
A.私はかなりバイアスをかけてしまい、それで失敗することが多いです。 この大会は以前にこれが出たから今回は出ないだろう、や、この人が持ってきたならこういうワインに違いない、など。 もっとバイアスをなくして素直な心でワインに向き合うように心掛けようとしていますが、なかなか邪念が捨てられません。
Q.ブラインドテイスティングで一番楽しいことはなんですか?
A.以前は正答にたどり着けなかった品種がわかるようになった時でしょうか。例えば、グリューナー・ヴェルトリーナーの白胡椒はなかなか取れなかったのですが、取れるようになってからは当てられることが格段に増え、嬉しかったです。それでもまだ外すこともあり、凹むことも多々ありますが、前進したり後退したりしながら皆でわいわい、時にはダメ出しなども受けながら勉強していくのはとても楽しいです。
Q.印象に残っているブラインドテイスティング体験はありますか?
A.第6回 J.S.A.ブラインドテイスティングコンテスト(BTC)の決勝で最後3名という時にChampagneが出されたのですが、隣の大倉野泰造さんが国、産地、セパージュはもちろん、ドサージュや生産者、その銘柄までピタリと当てた時でしょうか。回答が発表される度に(選手には回答が見えません)会場中の目線が大倉野さんに注がれて感嘆の声があがっており、すごい人とこの壇上に並んで戦っているのだな、と横で鳥肌が立っておりました。優勝者はもちろん大倉野さんで、それに次ぐ成績だったことはとても嬉しかったです。
Q.憧れているソムリエもしくはワインラバーがいたら教えてください。
A .前述の大倉野さんは、神がかったスーパーショットを数々出されます。飲まれたことのあるワインの幅広さ、それを正確に記憶する能力をとても尊敬しています。 もう一人、尊敬しているのは片山正樹さんです。「秒でわかります。」という品種の引き出しが大変多く、難しい品種でも着実に分析して当てていく姿は歩く精密機械のようで、こちらも神がかっており、憧れます。
★ これからブラインドテイスティングに挑戦する皆様にひとことお願いします!
ブラインドテイスティイングは、「畳の上の水泳」は通用しないと思っています。いくら泳ぎ方の理論がわかっていてもいざ水に入ると最初は泳げないのと同様、理論がわかっていても、飲んだことがないと当てられないと思います。理論はもちろん大切で、私はまだまだそれを身につけなければならないのですが、「飲んでなんぼ」な部分も大きい気がいたしますので、小瓶セットなどをうまく活用し、沢山飲んで頑張りましょう!
●テイスター紹介 ブリークリー 美香
職業:外資系金融勤務
第6回J.S.A.ブラインドテイスティングコンテスト準優勝
第7回J.S.A.ブラインドテイスティングコンテストベスト8
2024年にフランスで開催されるフランスのワイン専門誌「La Revue du vin de France」主催の世界ブラインドテイスティング選手権に日本代表として出場予定。
理論より直観派 自宅には一室丸ごとのワインセラーを所有
「ブラインドテイスティングクイーン」
Facebook: / mika.wazaki.5
instagram: / mikalin93
▼ブラインドテイスターインタビュー▼
「ブラインドテイスター」インタビュー |鈴木明人さん
「ブラインドテイスター」インタビュー |片山正樹さん
「ブラインドテイスター」インタビュー |大倉野泰造さん
「ブラインドテイスター」インタビュー |小野塚 悠也さん
「ブラインドテイスター」インタビュー |小野塚 香菜さん
「ブラインドテイスター」インタビュー |山川 智美さん
「ブラインドテイスター」インタビュー |ブリークリー 美香さん
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