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リンゴのお酒「シードル」とは?

リンゴから造られるお酒「シードル」。

日本ではあまり馴染みのないお酒ですが、特に暖かい季節になると爽やかな果実味ある変わった飲み物として注目を浴びています。

シードルはフランス ノルマンディー地方の名産として知られていますが、どういったお酒なのでしょうか。

シードルをより楽しめる飲み方や、自然派志向に好まれるシードルについて、
近年生産者が増えている日本のシードル事情について解説します。


  目次
  ・リンゴのお酒「シードル」とは?
  ・シードルのつくり方
  ・日本産のシードル
  ・シードルに合う料理、最適な温度は?

リンゴのお酒「シードル」とは?

「シードル」はリンゴを原料とする醸造酒です。
ワインやビールに比べるとあまり有名ではありませんが、ヨーロッパでは紀元前からつくられていた歴史のあるお酒で、フランス北部のノルマンディやブルターニュが産地として有名です。

フランス以外でも世界中で造られており、近年では日本でもリンゴの栽培が盛んな地域で造られています。

各国の主なシードル産地と呼び方

  • フランス(シードル Cidre):ノルマンディ地方・ブルターニュ地方
  • スペイン(シードラ Sidra):アストゥリアス地方・バスク地方
    イギリス(サイダー Cider):サマセット州・ウェールズ・ヘレフォードシャー州
  • ドイツ(シドレ Sidre):ヘッセン州 リンゴの風味を生かした味わい
  • アメリカ(ハードサイダー Hard Cider):イーストコースト、五大湖周辺、大西洋岸北西部
  • 日本(シードル):青森県や長野県など、リンゴの名産地)

この他、イタリア、オーストラリアやニュージーランドなど、様々な国でシードルは造られており、海外ではビールと同じくらい生活に根付いたお酒となっています。

シードルの造り方

発泡性のものもあれば非発泡性のものあり、味わいも甘さを感じさせるものからキリッと辛口のタイプと様々です。
アルコール度数も2~10%程度のものまであり、シードルはワインと同じように多様性のあるお酒です。

シードルの製造工程

  1. リンゴの収穫と選果
  2. 破砕・搾汁
  3. 発酵・熟成
  4. 濾過・清澄
  5. 瓶詰め

シードルはワインやビールと同じ醸造酒ですので、その作り方も似ています。
ワインと違うところと言えば、リンゴ以外の果物を加えて醸造する場合もあることや、スパイスなどを加えフレーバーを足しているものがあるなど、生産者や国によって醸造法も様々なところです。

発泡性のシードルにする場合の手法もワインとほぼ同じで、大きなタンク内で二次発酵をさせてガスを含ませるものや、炭酸ガスを注入しているもの、シャンパーニュのように瓶内二次発酵をさせて泡を含ませるつくり方をしているものなどがあります。

この他、使用する酵母にブドウと同様に果皮に付着している天然酵母にこだわる生産者や、ブドウより難しいと言われている、無農薬で栽培したリンゴのみを使用してシードルを造っている生産者もおり、ワインと同様に自然派志向の消費者からも指示されています。

日本産のシードル

リンゴは世界に1万5千ほどの品種があると言われており、日本国内でも約2千もの品種が存在します。

栽培されたリンゴは用途別に生食用、調理用、醸造用などに分けられ、フランスでは主に醸造用に栽培されたリンゴを使用するのに対し、日本では生食用のリンゴを使用している生産者も多くいます。

日本の高い栽培技術で生産された生食用リンゴは甘みが強く、その分アルコール度数の高い辛口のシードルを造ることができます。
日本でつくられる辛口のシードルはキリッとクリアな味わいで、和食にも合わせやすくシードルの可能性を大きく広げました。

他にも、原料を生食用品種ではなく、シードルに深みを与える苦味や渋みを持った品種や、酵母との相性が良い醸造用品種での生産も行われおり、日本産シードルの味やタイプのバリエーションは多岐にわたります。

ここ数年でめざましい進化を遂げている日本産シードルは、国内だけでなく海外からも注目されています。

シードルに合う料理、最適な温度は?

シードルは驚くほど味わいのバリエーションがあり、どんなお料理にも合わせられる懐の深さがあります。

ビール感覚で楽しめるものから、シャンパーニュのように繊細な味を表現したものまで 様々な特徴を楽しめますので、お好みのシードルを探すのも楽しそうですね。

●シードルの最適な温度

シードルは5〜7℃くらいに冷やして飲むのがおすすめです。

コクのあるものであれば10℃くらいまで温度を上げていくと、ワイン同様に香りが開いていき、飲み始めから最後まで香りの変化を楽しむことができます。

●おすすめのシードルに合う料理

お料理と合わせる時のコツはワインと同じです。 シードルの産地と同じ地方の伝統料理を合わせたり、酸味が強いシードルならば脂と相性が良いので 少しこってりしたお肉料理に合わせたり、ビネガー使ったお料理で酸味同士を合わせるのもおすすめです。 ビールのようにごくごく飲めるタイプのシードルなら、揚げ物なども好相性です。

  1. そば粉のガレット
  2. カマンベール・チーズ
  3. 鶏や豚の照り焼き
  4. 魚介のカルパッチョ

今回は世界中で愛されているリンゴのお酒「シードル」についてご紹介しました。アルコール度数は、中には高いものもありますが2〜3%程度の低いものも多いので、あまりお酒を飲まない方も気軽に飲めるのが魅力のひとつですよね。
毎日飲んでも飽きないほどバリエーションに富んだシードル、ぜひ一度試してみてください。

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